入札王調査レポート  「DX」「デジタルトランスフォーメーション」のワードを含む入札公告件数・落札件数と落札金額の推移、助成金・補助金情報を調査・分析

「入札王」の保持する入札・落札情報から、今後のトレンドとなるキーワードの動向を調査・分析しています。

今回は「DX」「デジタルトランスフォーメーション」についてのワードを含む入落札案件の過去5年間の推移と、落札金額と件数を推移から分析しました。また、入札王の収集「助成金・補助金」情報から、助成金・補助金の件数推移についても推移を分析しました。

▼入札王で「DX」「デジタルトランスフォーメーション」の入札案件をチェック!

https://www.nyusatsu-king.com

調査トピックス

1,「DX」「デジタルトランスフォーメーション」のワードを含む入札公告は年々増加している。特に2022年に大幅な増加となった。

2,「DX」「デジタルトランスフォーメーション」のワードを含む入札公告は業種カテゴリ「その他の業務委託」「調査・研究業務」「情報処理機器・ソフト及び業務」が多く公告されている。

3,「DX」のワードを含む案件の落札件数・落札金額は入札公告件数同様に、年々増加。特に、2022年は前年から440件、およそ185億7,005万円と大幅な増額となった。

4,「DX」「デジタルトランスフォーメーション」に関する助成金・補助金の公告は2023年5月までの段階で、2022年を越える件数となり、増加傾向にある。

1,「DX」のワードを含む入落札情報の過去5年間・月別推移、落札金額の動向

図1 過去5年間の「DX」「デジタルトランスフォーメーション」の入札件数推移

「DX」「デジタルトランスフォーメーション」のワードを含む入札公告の件数は、過去2018年から2022年までに1,128件でした。2018年は6件で、年々増加。2021年に235件と前年から大幅に増加、さらに2022年には457件まで件数が増加しました。公告の内容としては物価高騰対策支援事業に関する案件が大半を占めています。
2018年に公告された入札には「DX」の入る案件名はなく、すべて「デジタルトランスフォーメーション」でした。2019年に入り「DX」のワードが含まれる公告が大多数を占めるようになりました。

図2 2022年1月から2022年12月までの「DX」「デジタルトランスフォーメーション」の月別入札件数推移

続いては2020年から2022年までの「DX」「デジタルトランスフォーメーション」を含む入札公告件数を同月で比較したグラフです。
2020年の73件のうち、10月と12月が最多の15件でした。2月と4月には0件となっています。2021年の235件のうち、最少件数は1月の5件、最多となったのは7月の38件でした。一方、2022年は最多件数となったのが2020年、2021年と低調だった4月、5月で、69件、67件となりました。上半期に多くの公告がされていました。

図3 2018年から2022年までの「DX」「デジタルトランスフォーメーション」のワードを含む入札公告における業種カテゴリの内訳

続いて、過去5年間のすべての「DX」「デジタルトランスフォーメーション」のワードを含む入札公告の業種カテゴリ別の内訳です。グラフ全体の数値の合計は1,128件を大幅に越えますが、これは、一つの公告につき2業種以上のカテゴリが付与されている場合があるためです。
数件程度の業種が多い中で、「設計・測量」「デザイン・印刷・広告」「情報処理機器・ソフト及び業務」「調査・研究業務」「その他の業務委託」に集中して公告されています。これらの業種に分類される公告には、地方自治体のDX推進事業に関する業務委託や、DX人材育成支援のための業務委託などが多く公告されています。

図4 2023年1月から5月までの「DX」「デジタルトランスフォーメーション」の月別入札公告件数推移

図5 過去5年間の「DX」「デジタルトランスフォーメーション」の落札件数推移

図6 過去5年間の「DX」「デジタルトランスフォーメーション」の落札金額推移

図5、図6は2018年から2022年までの過去5年間における「DX」「デジタルトランスフォーメーション」を含む落札件数、落札金額の合計です。入札公告件数同様に、落札件数、落札金額は増加し続けています。特に、2022年は前年から440件増加、落札金額も、およそ185億7,005万円と大幅な増額となりました。

図7 2022年1月から2022年12月までの「DX」「デジタルトランスフォーメーション」の月別落札件数推移

図7は2020年1月から2022年12月までの月別落札件数推移、同月比較したものです。2022年に入り、落札件数は過去年と比較して圧倒的な増加をしていることが分かります。特に、2022年の8月に件数が大幅に増加していました。具体的な案件としては「DX分野等リスキリングを目的としたプログラムの開発・実施」「(Ⅰ)DX分野リテラシープログラムの開発・実施」などが多く落札されました。

図8 2022年1月から2023年3月までの「DX」「デジタルトランスフォーメーション」の月別落札金額推移

図8は2020年1月から2022年12月までの月別落札件数推移、同月比較したグラフと、各月の落札金額の表です。2020年の10月に、翌年2021年の同月よりも高い落札金額となる、およそ13億1,258万円となりました。先述の図7からも分かる通り、10月は2020年の中でも最多落札件数であり、件数増加に伴った落札金額の増額となりました。また、2021年の10月も年内で2番目に高い金額となりましたが、それよりも2020年の10月が高かったことから、この月の落札金額の推移が特殊であることが分かります。
2021年は6月が最高金額となり、およそ14億5,461万円でした。この月は翌年の2022年の同月6月よりも高い金額となっています。同様に、2021年1月、11月にも額自体は少ないですが、翌年の2022年同月よりも高い金額となりました。
2022年は8月から10月までの金額が高く、先述の図7で件数最多となった2022年の8月が最高金額となるおよそ58億366万円でした。

▼入札王で「DX」「デジタルトランスフォーメーション」の入札案件をチェック!

https://www.nyusatsu-king.com

2,「DX」「デジタルトランスフォーメーション」のワードを含む助成金・補助金公告の動向

入札王では助成金・補助金情報も収集しています。現在、「DX」「デジタルトランスフォーメーション」に関する助成金・補助金がどれだけ公告されているのか、件数推移を振り返っていきたいと思います。

図9 2020年1月から2022年12月までの「DX」「デジタルトランスフォーメーション」を含む「助成金・補助金」の公告件数推移

図9は、「DX」「デジタルトランスフォーメーション」のワードを含む2020年から2022年までの各月の「助成金・補助金」の公告件数推移です。2020年は7月から10月までに合計8件のみでした。2021年に入ると、合計件数は48件で前年からは増加、3月から5月にかけて公告件数は増加しました。2022年は合計79件で、さらに増加しており、特に年度初めの4月に15件と年内最多の公告があったことが分かりました。
このように「DX」「デジタルトランスフォーメーション」を含む助成金・補助金は年々増加しています。

図10 2023年1月から5月までの「DX」「デジタルトランスフォーメーション」を含む「助成金・補助金」の公告件数推移

最後に、2023年1月から5月までの「DX」「デジタルトランスフォーメーション」のワードを含む「助成金・補助金」の推移です。まずは、5月までの時点での合計公告件数は97件でした。前述のとおり2022年4月が最多の15件だったところから、2月の時点でそれよりも多い23件の公告、さらに4月に25件、5月には37件と件数を伸ばしています。2023年に入り、「助成金・補助金」の公告が大幅に増加していることが分かりました。

このように中央省庁・自治体等では「物価高」に関する助成金・補助金が多く公告されています。調査元のデータベースになっている入札王では助成金・補助金情報も収集・検索可能です。

ただいま10日間の無料お試しができますので、詳しい情報をご覧になりたい方は是非ご利用くださいませ。

▼入札王で「DX」「デジタルトランスフォーメーション」に関連する「助成金・補助金」情報をチェック!

https://www.nyusatsu-king.com

Back To Top