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2021.06.18

入札価格が同じ金額に! 落札者はどうやって決める?

 

競争入札は、参加する事業者のなかで最も低い価格を提示した者が落札するという考え方が基本となっています。もちろん、事業者は工事や調達が可能な範囲で入札価格を決めるため、ある程度は近い金額になることがほとんどかと思われます。
では、入札価格がまったく同じ金額になってしまった場合はどうなるのでしょうか。

再度入札の条件

「入札価格が同じになってしまったのなら、もう一度入札するのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、再度入札を行なうのは参加している事業者すべての入札価格が予定価格を上回っている場合です。

予算決算及び会計令
(再度入札)
第八十二条 契約担当官等は、開札をした場合において、各人の入札のうち予定価格の制限に達した価格の入札がないときは、直ちに、再度の入札をすることができる。

引用:e-Gov法令検索

予算決算及び会計令でも上記のように記されており、予定価格の制限に達した価格の入札がない=予定価格以下の入札がないことが再度入札の条件であるとわかります。
つまり、予定価格を超えずに複数の事業者が同額の入札価格となった場合には、再度入札は適用されないということです。

予定価格以下で入札価格が同額の場合

では、予定価格以下で複数の事業者が同額の入札をした場合は、どのように落札者を決定するのか。その方法はくじ引きとなります。

予算決算及び会計令
(落札者の決定)
第八十三条 落札となるべき同価の入札をした者が二人以上あるときは、契約担当官等は、直ちに、当該入札者にくじを引かせて落札者を定めなければならない。
2 前項の場合において、当該入札者のうちくじを引かない者があるときは、これに代わつて入札事務に関係のない職員にくじを引かせることができる。

引用:e-Gov法令検索

法令ではくじ引きとなっていますが、その方法について詳細には定められていません。いくつかの発注機関を例に、どのようなくじ引きを行なっているかを見てみましょう。

▶抽選箱

<本抽選の流れ>
①入札担当者は、本抽選参加業者数に5を加えた数の玉を抽選機に入れます。
②入札担当者は、「落札者(事後審査型の場合は、落札候補者の順位)を抽選する旨」立会人に告げます。
③くじ番号「1」の抽選人から、順次、抽選機により抽選を行います。入札担当者は、抽選された数字を読み上げ、抽選記録用紙に記録していきます。なお、本抽選は、立会人として参加していない本抽選参加業者の分は、当該入札事務に関係のない職員が行い、立会人として参加している場合は、その立会人が行います。ただし、立会人が抽選しない場合は、当該入札事務に関係のない職員が抽選します。
④抽選した数字が最も小さい者を落札者とします(事後審査型においては、抽選した数字の小さい順により順位を決定し、最も数字の小さい者を落札候補者の順位「1」(第一落札候補者)とし、順次、1を加えた順位とします)。

引用:四日市市HP

三重県四日市市のくじ引きは、数字が書かれた玉を抽選箱に入れて行なう方式。四日市市では、抽選の順番を職員による予備抽選で決めているようですが、発注機関によってはじゃんけんであったり、入札書の提出順であったりもします。

▶あみだくじ

(1) くじ引きはあみだくじで実施します。
(2) 同額の見積書提出者全者を対象(以下、「くじ引き参加者」という。)とし、見積書提出締切後、調達課からすみやかに連絡します。
(3) くじ引き参加者は「くじ引き線本数指定書」(下記4(1))をすみやかに調達課調達グループにFAX又は電子メールで提出していただきます。
   くじ引き参加者全者が指定した本数の合計がくじに引く横線の本数となります。
  ※ くじ引き実施日当日中に提出がない場合や意思表示が明確でない場合、その者の指定本数は常に1本とさせていただきます。
(4) くじ引き参加者分の縦線に対し、左の縦線上端から見積書提出順にくじ引き参加者を決定します。
(5) 調達課は上記(4)の縦線下端に当選くじを指定します。当選くじの指定箇所は、常に左の縦線下端とします。
(6) 提出された「くじ引き線本数指定書」に基づき横線を引き、くじ引きを実施します。
(7) 横線を引く順番は次のとおりとします。(下記4(2)参照)
   ア くじ引き参加者が2者の場合
     2本の縦線間に上から下に横線を引いていきます。
   イ くじ引き参加者が3者の場合
     3本の縦線間に左から上から下に交互に横線を引いていきます。
   ウ くじ引き参加者が4者以上の場合
     くじ引き参加者分の縦線間に左から順に上から下に横線を引いていき、一番右の縦線間に引いた後、折り返して右から順に上から下へ引いていきます。

引用:神奈川県HP

神奈川県のオープンカウンタ方式の見積合せでは、あみだくじを採用しているようです。縦線間に引く横線は、参加する事業者がそれぞれ指定した本数の合計になるため、くじ引き線本数指定書の提出が必要となります。

▶電子くじ

電子くじとは、開札の結果、くじ引きによることとなった場合に、電子的にくじ引きをおこなうための仕組みです。
電子くじ番号は、この電子くじによる抽選を行う場合に使用する番号です。
入札(見積)書登録時の電子くじ番号欄に、任意の3桁の数値(半角)を入力してください。

(引用)政府電子調達(GEPS)

電子入札システムにおいて、入札書を送信する際、入札金額と同様に入力が必須となる任意の3桁の番号「くじ入力番号」と、電子入札システムが自動的に発行する「乱数」により、電子入札システムが「くじ番号」を自動計算し、落札(予定)者を決定する機能です。落札となるべき同価の入札をした者が2者以上ある場合、電子入札においては、電子入札システムの「電子くじ」機能を使用し、抽選を行うことになります。

引用:郡山市HP

電子入札においては、システムによる電子くじで抽選が行なわれています。ここでは国の省庁の物品調達を扱う政府電子調達と福島県郡山市を例に挙げましたが、電子入札を行なう発注機関のほとんどがこの電子くじを採用しているようです。


いかがでしたでしょうか。
入札をスムーズに進めるために、各発注機関でルールが決められていることがわかりますね。これから入札市場でのビジネスに挑戦したいという方は、くじ引きの可能性も心に留めておくと良いかもしれません。

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